FinePix HS50EXR FinePix SL1000 |
富士フイルムの高倍率機。HS50EXRは24-1,000mm相当、F2.8-5.6の光学42倍ズームと、SL1000は24-1,200mm相当の光学50倍ズームレンズ。F2.9-6.5だ。この2機種の関係は少し変わっている。価格.comでみると、HS50EXRが41,139円なのにたいし、SL1000は30,498円。値段的には上下関係がはっきりしている。普通は上位機種が42倍ズームであれば、下位機種は30倍とか26倍など、倍率が低いのが普通だ。ところがこの2機種は、下位のSL1000の方が倍率が高く、1200mm相当という超望遠までカバーしている。
いろいろと違いがある。HS50EXRは1/2型センサーで1600万画素。ISO12800まで、秒11コマの高速連写が行える。が、連続5コマしか撮れない。一方SL1000は1/2.3型で1600万画素。ISO12800までで、秒10コマと若干劣る。その代わり連続撮影の方は9コマまで行える。はっきり言って9コマでもずいぶん少ない。最低でも20コマくらい撮りたいし、出来れば50コマくらいの連続撮影が出来るようにして欲しいものだが、9コマでも5コマよりはましだ。5コマは少ない。極端に言えば、秒100コマ撮れます。ただし連続2コマまで、と言うような仕様であったとしても、それでも秒100コマかもしれないが、実質的には連写できないのと同じになってしまう。秒11コマで5コマまでと言うことは、0.45秒間の連写と言うことになるわけで、かなり少ない感じだ。極端な例を挙げたけれど、秒11コマというなら1秒は撮りたいよね。秒11コマではなく、5コマ/0.45秒だ。まあ使う側からすると、2秒分くらいは連写枚数を確保して欲しいし、そうなっていれば購入意欲に確実にプラスされる。5コマ/0.45秒だと、早いと言ってもさほど魅力的ではない。
SL1000が0.2型のEVF、約92万ドットなのにたいし、HS50EXRは0.26型。小さいEVFではあるが、小さいからこそわずかの差でも見やすさには大きな差が出てくるだろう。
電動ズームか、手動ズームかというのも使い勝手としては大きい。3倍ズームくらいだと電動でもさほど違和感はないが、こういった超望遠の高倍率になってくると、電動の煩わしさはぬぐえないだろう。だからこそ富士も手動ズームの機種を作っているのだろうし、それはよいと思うのだが、ただSH50EXRの808gはいささか重すぎる。SL1000の659gも結構重たいが、800gともなればミラーレスと超望遠レンズの組み合わせとほとんど変わらない。もちろん1000mmまであるし、広角側も撮れるし、利点はあるのだけれど、一体型だから軽い、とはいえなくなってしまう。
ニコンのP520が550g。キヤノンのSX50HSが595g。SL1000が659g。その値打ちは認めるのだけれど、800gを超えるサイズになってくると、良いなとは思いつつもなかなか。F2.8通しで600mm相当のPanasonic FZ200ですら588gなのだから、さすがにちょっと、重たいでしょ。