Lomography Experimental Lens Kit |
ロモが発売した、マイクロフォーサーズ用のレンズセット。3本で8,900円と格安です。
12mmと24mmと魚眼。プラスチックレンズで安い物ですから、あっという間に売り切れるのかもと思いきや、それほど売れた様子もありません。
この3本レンズセットの特徴は、
プラスチックレンズによる独特(悪い)写り。
レンズシャッターによる多重撮影機能
5色のカラーフィルターを同梱
と言うところなのですが、まず多重撮影という物が、フイルムの発想。あえてやりたいという人もいますけれど、合成した方が簡単ですし、自由がききますし、はるかに便利。多重撮影の出来るデジカメもありますが、多重撮影の出来るカメラは持っていないが、合成ではなく多重撮影をしたい、と言うニーズが、どこまで有ったのかなという疑問。
5色のカラーフィルターも、フイルムの発想。デジタルなら後付でどうにでも成る。
プラスチックレンズによる独特の写り、とはいうものの、絞りがF8固定。パンフォーカス。ぼけない。独特といえど、ぼけが楽しめない独特の写りでは、魅力薄だったのかなと。
一見魅力的ですが、よくよく考えてみると、さほど使い道がないのかなと思えてきます。
サンプルもいろいろと掲載されていますが、多重撮影などをした物ばかり。シンプルに、普通に写して、「独特の写り」が表現できるような作例であれば、もう少し魅力を感じられたのかなと思います。
フイルム中心に宣伝していても、徐々にデジタルにすり寄っているように思えるロモ。でも発想的にはデジタルに切り替えられなかったのかな。
Cマウントのトイレンズでは、25mmF1.2で3,800円などという物があることを考えると、魅力が足りなかったといえます。
http://digitalhobby.biz/products/detail.php?product_id=64
m4/3というフォーマットでは、解像力を求めなければおもしろい魅力的なレンズが、低価格でいくつも作れてしまうことでしょう。ロモならばの、魅力のある、明るいレンズを、プラスチック製でも良いので、作ってもらえたらいいなと思いますね。