Nikon J2と11-27.5mmF3.5-5.6 |
これはレビュー記事ではありません。新製品の発表を受けての、評論記事です。
満足されるかどうかはわかりませんが、こんなにはっきり書いてある記事は、雑誌でもWEBでもないでしょう。
何とも困る新製品だなぁと思う。基本的にJ1と変わらない。変わらない製品をなぜ出すのかというと、J1は値下がりが激しくて利益が出なくなってきているので、価格を上げるために少しだけ変えて新製品にするわけだ。これはどこのメーカーでも良くやる戦略で、特にコンパクトデジカメではごく普通に行われている。
変わったところはどこかと言えば、液晶モニターが46万ドットから92万ドットに高精細化した。これはもう素直にプラスに受け止めて良い。モニターの大きさは3型なので、無限にドットが増えればいいのかというと、そうとも言い切れないが、まあこのあたりまで増えることはそのまま良くなったと考えて良いだろう。
ただそれ以外の変更点というと、クリエイティブモードが新設されたことで、夜景、夜景ポートレート、逆光、かんたんパノラマ(水平、垂直対応)、ソフト、ミニチュア効果、セレクトカラーといった撮影モードが加わったことくらいだ。悪いことだとは思わないのだけれど、正直言って、これくらいの機能ははじめからつけてろって、そう思わざるを得ない。
しかも特別に珍しい効果もないので、他のメーカーの他の機種を買っても、これくらいのエフェクトはついているか、もっと多くついているかのどちらかだ。なので、マイナスから少しゼロに近づいたか、位の評価だろう。
もっと変なのは、新しく発表された11-27.5mmという標準ズーム。従来から有るズームが10-30mmなのにたいして、広角は狭く、望遠は短く、明るさは同じで、多少小さくはなったものの、はっきり言って何も良いところがない。より低価格に、よりセットで小さくと言うことかもしれないが、なんとJ2のレンズセットには設定がなく、従来からの10-30mmがセットされているのみだ。単体でこのレンズを買う人がいるのだろうか。もしいるとしたら、ニコンレンズを全部そろえたいコレクター以外の人は、やめた方がよい。意味がない。
しかも、J1はそのまま併売されるという。まあおそらくは、どかんと作ったけれども売れ残った。だから一部を手直しして新製品化し、レンズは余っている標準ズームをセットにして売る。11-27.5mmは、できちゃったからお蔵入りさせるのも何なので発表だけするか、と思えてしまうわけだ。
買うか買わないか。どんな人にお勧めか。
まあ正直言って、J2を買うのであれば、値下がりしたJ1を買った方がよい。差額が5千円でもどうかと思う。エフェクトに魅力を感じるのであれば、他のメーカーの機種を探した方がよい。好きこのんで値段の高いJ2を買う意味は感じられない。
じゃあJ1はどんな人にお勧めなのか。
機能的にはコンデジだ。画質はコンデジより良いが、コンデジからステップアップするカメラではなくて、画質の良いコンデジがほしい人向け。フルオートで撮る人向けである。その中でもどうせならダブルズームがよい。30-110mmという、そこそこの望遠がついているから、運動会などで動く被写体を、フルオートで撮影したい人には良いだろう。でもレンズは暗いので、体育館など室内では厳しいと思う。その辺は、「コンデジだから仕方ない」と割り切ってください。
ちょっと画質の良いコンデジがほしい人向け。高いJ2はパスして値下がりしたJ1を買いましょう。

