タムロン SP 70-200mm F2.8 Di VC USD |
新宿の量販店に行ってみて驚いた。LUMIXのコンパクトのコーナーがなんと小さいことか。m4/3のほうはそれなりにスペースがあって展示されているが、コンパクトの方はGEよりもスペースが狭いくらいだ。LX7やFZ200など画期的な機種もある中で、こんなに狭い扱いなのか。店側の方針なのか、パナソニックの考えなのかわからないが、心配になってしまう。パナソニックに万が一のことがあると、日本全体の経済に大打撃が起きるだろう。三洋電機から移管され、あのオグシオのいたバドミントン部も廃部にするなど、相当に厳しそうだ。どこのメーカーもがんばって欲しいとは思うが、パナがつぶれると日本は偉いことになる。ちょっとは応援してやらねばという気持ちにもなる。
さて今日は、11月22日にキヤノン用が発売になると言うタムロンの70-200mmF2.8についてである。35mmフルサイズ対応で、手ブレ補正機構と超音波モーターを採用し、価格は15万7,500円。実売は価格.comでみると125,778円くらい。タムロンにしては値引きが悪いが、それでも結構お値打ち価格ではないだろうか。
疑問点は二つ。一つは些細なことだが、なんてキヤノン用からなの? ここのところではニコンの方がシェアは高いみたいだし、売れ筋から出すならニコン用が先に思えるのだが、開発の工程がキヤノンを先にしていて、そのままなのかな。あるいは、この手のレンズに対するニーズは、キヤノンユーザーの方が高いと言うことなのだろうか。
ということで二つ目の疑問は、AFの早さはどうなの?
超音波モーター採用だからといって、必ずしも早いとは限らない。遅いレンズもある。
多くの人が誤解しているようなのだが、AFの早さというのは、レンズに負うところが大きい。最上位モデルの高いボディでも、遅いレンズをつければAFは遅い。逆に普及クラスのボディでも、早いレンズをつければAFが早くなる。ボディを上級機種に買い換えてAFが早くなることを期待する人も多いようだが、それは「AFの早いレンズをつけていれば」と言う条件付き。遅いレンズをつけていたら、ボディが早くなってもその効果は薄い。遅いレンズと上級ボディの組み合わせが、早いレンズと普及クラスボディの組み合わせに逆転されることも、けして少ない話ではない。どれが、というのはメーカーによりけり、レンズによりけりなので一概に言えないが、AFの早さにおけるレンズの占めるウェイトは、とても大きいと言うことは覚えておくべきだろう。
遅いレンズではだめだと言うこと。
だいたいこの手のレンズのレビューや、いろいろな診断室などを見ると、ぶつ撮りであったりモデル撮影であったり、あるいは研究者であったりすることが多い。そう言う人たちは撮り直しの効くものを撮影しているため、AFの正確さや、解像力や、収差などにはうるさくチェックするのだが、AFの早さ、という点ではこだわりがないように思える。報道やスポーツなどの分野は撮り直しが効かない。その一瞬しかシャッターチャンスはない。従って多少甘かったとしても、その時にピントがきてシャッターが落ちることが絶対なのである。
どんなにひどい写真だとしても、シャッターが落ちれば100点から0点までの点がつけられる。だがシャッターが切れなければ、0点確定なのだ。シャッターが切れなければ救うことは不可能だ。どうにもならない。そう言うどうにもならない撮影をしている人にとっては、AFの早さは第一条件になる。一般の人でも、子供の運動会や部活などの撮影をする人は多いし、このレンズにはそう言うニーズも多分にあるはず。従ってレビューを書くなら、キヤノンやニコンやシグマとのAFの早さ比較はどうしても欲しいと思うのだが、あまり取り上げられることがない。解像力チャートを写して、さあどうでしょうねと言うことになってしまう。それはそれで値打ちはあるけれど、不十分である。
もしスポーツなどを目的としていて、レンズの選択肢が唯一無二なら仕方ないが、他に選択肢のあるレンズを検討しているのであれば、実機のさわれる店頭で、比べてみていただくのが良いだろうと思う。このレンズがどうなのかはわからないが、過去のレンズで言うと、驚くほどの差がある。すぐにわかる差がある。安いと言っても12万からする訳なので、AFの早さが必用な撮影をするならば、自分で確かめてみるのが無難でしょう。
ちなみに「必用十分な早さがある」と言うレビューは信用しないこと。必用十分の基準は人それぞれ。被写体にもよるので、「遅い」と書く代わりに「必用十分」と書くことは多いのだ。「とても早い」「超高速AF」などと書いてあれば、それは信用して良いはず。基本的に嘘は書かないものだが、「遅い」ことを言い換える場合は、良くあるのでね。

