3Dと写真表現 |
さて、静止画、私たちが普通に撮っている写真が3Dになったらどうなるでしょうか。まあ3Dと言ってもまだまだ発展途上、まあ入り口くらいのところなので、今後様々な技術が生まれてくるとは思うものの、そこまで詳しくはわからないので、まあ究極までいって、実物そっくりな3D映像、画像かな、みれる状態になったとしてみましょう。プリント(3Dだから彫刻か?)なのか液晶などの鑑賞装置なのか、いずれであるとしてもよしとします。
そうなったら皆さんはどうだと思いますか。
すばらしいと思いますか? 早くそうなって欲しいと思いますか?
エロ分野では需要は大きいでしょうね。新しい技術はエロから広がると言いますし、家電各社もホーム3Dエロシアターを始めれば業績も良くなるのかもしれませんが、その話はおいといて、と。
私はこう思います。写真文化の終演になると。
よく「見たままの絵」とか「忠実な色再現」が欲しいなどと言いますが、私は嘘だと思います。嘘と言うより、錯覚ですね。撮り手は、そんなものは望んでいないはずです。「撮りたい絵」や「望ましい色再現」を求めています。そのはずです。
たとえばコンパクトデジカメに採用されつつあるビューティメイクレタッチ機能。撮影した何気ないスナップも、小顔でメイクしたようにきれいにレタッチしてくれる機能。それが望まれているのであれば、「見たままの絵」とか「忠実な色再現」が望まれてはいないわけです。ビューティメイクされた顔を「見たままの絵」とか「忠実な色再現」、と言いたいのかもしれませんが・・・・
そもそもが、メイクと言うことからして同じなんですね。あるがままの顔、ではなくて、そこにアナログのレタッチ(メイク)を施す。撮る前にレタッチするのか、撮った後でレタッチするのか違いで、同じことです。
RAWで色を調整する人は多いですが、その目的は「見たままの絵」とか「忠実な色再現」を求めてであり、誇張したり地味にしたり、あるがまま、でないレタッチはしないでしょうか?
もっと極端な例はモノクロ写真です。これはまったく、「見たままの絵」とか「忠実な色再現」とはかけ離れたものです。そう言う写真は、どうでしょう。
私は写真文化とは、2Dにある。と思います。
つづく