PowerShot N |
カメラのシャッターボタンはどうして右にしかないのだろうか。ハサミでもゴルフクラブでも左利き用はあるのに、カメラはない。確か大昔、京セラのサムライと言うカメラに左利き用があったような記憶があるのだが、その後聞かないところを見ると、売れなかったのだろうな。ハサミや野球グラブと違い、シャッターボタンを押すだけなので器用さは必用でない。従って左利きの人が右でシャッターを押しても苦労はないのだろうけれど、右手に障害のある人にとっては大きな問題だ。起用不器用ではなく、押せないとしたら、困ったことである。
タッチシャッターというのも一つの回答だと思うが、それでも両手は必用だ。コンデジならば左手一本でも押せないことはない。これも液晶がついたデジカメの恩恵で、ファインダーをのぞくフイルムカメラでは無理な話。デジカメになっただけでも障害のある人には恩恵だと思うが、手の甲が邪魔をして見づらいことは確かだ。
そこへ登場したPowerShotNは、タッチシャッターと、レンズ周りのリングを押し込むことでシャッターを切ることが出来るカメラだ。実際これが使いやすいのかどうかわからないし、キヤノンもそう言った目的で開発したものではなさそうに思うが、一つの回答になるのかなという気はする。
しかし販売は直販で、29,980円もするらしい。コンセプトモデルとしてあまり売る気がないのだよとしてしまうならそれも良いが、右手が不自由な人にとってと言う立場で考えるなら、もう少し安くしても良いのではないかと思う。そこまでは考えてなかったと言うことだと思うが、右手に障害のある人には、半値で売るとか、大企業キヤノンであれば、それくらいのことはしても良いのかなと思う。
さてそれ以外の一般の人にとってどうなのかというと、どうなのだろうね。これがあるから特別にクリエイティブでフリースタイルな撮影が出来るのかというと、そうでもなさそうな気がする。ロッククライミングでもしながらであれば、便利なのかもしれない。
おもしろそうなカメラではあるが、3万円出して買うかというと、ためらってしまう。直販のみと言うことは値下がりしないだろうから、ある程度時間がたつと割高感が出てくる。発売直後の3万円は許せても、1年たって3万円だとかなり割高に思えてしまう。従って発売直後に即座に購入するか、買わないかの二者択一と言うことだ。
ま、興味はあるけれど、買わないなぁ。